「日本人ははっきり物を言わない」外国に行った日本人が言う日本の悪いところって本当に悪いのか?

旅にしろ、ビジネスにしろ「海外に出て、日本を知る」という経験をしている人が増えています。それは凄く良いことだし、大切な感覚だと思うのだけど、ネガティブになりすぎる人が多いように思うのです。

「海外行って思ったけど、日本はこういうとこがダメだよな」と、ネガティブになりがちな点を挙げつつ、そんなに悪くないのだよ、と語ってみたいと思います。

べつに日本人が優れているわけじゃない

この記事では「日本人ってここがダメだよね」と海外に行った人が良く言うネガティブ発言を挙げつつ、「そんなにダメじゃないよ」と語るわけですが、これを通して「日本人が優れている」と言いたいわけじゃないです。

「なにかが他文化の人と『違う』ときに、それを優劣に結びつける必要はない」のだと言いたいのです。違うことは、違うだけでいいのです。どっちが優れているとか、劣っていると結論付ける必要はまったくありません。

さて、挙げていきましょう。

1. 日本人ははっきり物を言わない

これ「海外に行った日本人」が言うことナンバー1じゃないですか?

「外国人は思ったことをはっきり言う。日本人は言わない。日本人は劣っている!」

と、まぁ、そんな論調なわけですが、別に劣っていないです。考えてみてください。日本人同士は問題なくコミュニケーションがとれています。もし国内のコミュニケーションがなり立っていないような国家だったら、とっくに滅びてます。

「一を聞いて十を知る」ということわざがありますね。このことわざの通りで、日本人は相手が発するわずかな言葉や表情から察することができるわけです(少なくとも日本人同士なら)。「ああ、相手は今こう思ってるんだな。じゃぁこうしてあげよう」と察して、それを行動に移すことができる。

一方で外国の、いわゆる「なんでも発信する」背景には「全部言わないと伝わらない」という感覚があります。

発信が得意な文化と、受信が得意な文化の違いです。別に優劣じゃありません。

だからこれから外国にいく人にアドバイスをするとしたら

「外国人の多くは察することができないから、相手のためにいつもより多く伝えてあげよう」ということ。

日本人同士じゃないと正しく理解してもらえないから、日本にいるときよりも伝える努力はしないとね。でも、別に欠点じゃないわけですよ。

2. 日本人は几帳面すぎる

分かりやすいところで言うと待ち合わせの時間の考え方ですね。

日本人は待ち合わせに対して「5分前には着いているべき」という感覚があります。遅れるなんてもってのほか。

ところが結構多くの国では、5分の遅れは遅れに入らないし、それどころか15分遅れても、30分遅れても、謝りもしないものです。という話をすると「日本人は几帳面すぎる。固すぎる。融通が利かない」と悪く捉える人がいる。

そんなことはありません。時間を守るか、守らないか、の問題なのです。守るほうがいいに決まっているのです。「あいつ真面目すぎるよな」と人を否定するときに言う人がいますが、真面目なことは悪いことじゃないんです。むしろ強み。

せっかく几帳面であることは強みなのに、自ら弱みだと決めつける必要はありません。

とはいえ、外国に行ったら、相手の価値観を尊重する必要があります。だから、遅れる人にいちいち「遅れた!」と怒る必要はありませし、わたしは笑って済ませます。どうしても嫌なときは、自分から「ぼくらの文化では5分の遅れは、恥ずかしいものだと認識しているので、絶対に約束には遅れない。できればあなたも遅れないで来てくれると嬉しい。遅れると思うなら、何時なら遅れないか教えて欲しい」と(実際にはもう少し優しく)伝えます。

遅れる文化の人は「時計の感覚が異なる」のだとわたしは思っています。3時5分という時間を見て、「約3時」と捉えるか「3時5分過ぎ」と捉えるかの違いと言えば分かるでしょうか?

これもお互いの違いであって、優劣じゃないのです。

3. 日本人は空気を読みすぎる

「空気を読む」というのはいつからか、悪い習慣の代名詞みたいになってしまいましたね。でも本当にそうですか? 例えば会議で、言いたい意見があるけど、上司の顔色を見て言えないとか、問題があるけど空気を読んで言えない、ということだと問題でしょう。

だけど、「今は、この話題を出す必要はないな」とか「今は彼を尊重してあげよう」とか、「ここはあえて彼女の意見に反論する必要はないな」と、意識的に “空気を読んで” 判断することは悪いことではないと思います。

こういうのはバランスの問題で、空気を読むことが悪いのではなく、正しい場面で正しく空気を読めば、それはむしろ武器です。

バランスだと言うことは、空気を読みすぎるのもダメなら、読まなさすぎるのもダメ。他の国の人たちと接してきて、日本人が読み過ぎると言うことはないと思います。アメリカ人・ドイツ人が空気を読んで、言いたいことも言えないという場面を見たことだってありますし、日本人のほうがバシッと言うべきことを言うときもある。

こんな意見を気にする必要はまったくありません。

4. 日本人は写真を撮ってばかり


これはね、今の時代には当てはまりません。

どこの国の人もみーんなスマホを持って、パシャパシャパシャパシャ撮っています。安心して写真を撮って結構です。

日本人は誇りを持って

日本は凄い国です。

こんな小さな国が、科学においても、経済においても、歴史を見ても、強い興味を世界に抱いてもらっています。本当だったら「日本ってどこだっけ?」くらいの存在感しかなくたっていいくらいの小国なんです。それなのに、こんなに注目してもらえている。これって凄いことなんですよ。

もちろんいいことばかりじゃない。改善しないといけないことがある。だけど、日本の特徴を俗に言うグローバルスタンダードってやつと照らし合わせて、「スタンダードと違うから日本を改善せねば!」という安易な反省は嫌いです。

むしろ、反省すべきは、日本人の政治・歴史への無関心ではないでしょうか。

外国の人と話していて、みんな自国のことを本当に良く語れます。現在の政況のこと、あるいは自国の近代史など……。そしてそういう人は他国のこともよく知っている。外国人に「アベノミクスってどうよ?」と聞かれたことさえあります。

ある意味で、そういう歴史・経済への好奇心を捨てて、その分「現在に注力している」とも言えるのかな? 「そういう難しい話はお上に任せておいて、良いものを作ろう」と、そういうことなのかな? あるいはそういう割り切りが日本の物作りを支えるのかもしれません。

このあたりはまだ腹に落ちていませんが、とにかく最後に結論を。

日本人の特徴を、ひとつひとつ反省する必要はないですよ。反省すべきは反省してもいいですが、その前によく考えて!

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