集団的自衛権について2つの論点があるのに、混ぜちゃってませんか?

なんか初歩的な話だと思うんだけど、集団的自衛権の議論がズレてるときがあって、非常に気持ち悪い。憲法解釈の話と、国防の話を混ぜるのはやめにしませんか?

集団的自衛権に対する4つの立場

まず集団的自衛権について議論するときに2つの立場しかないと思っている記事を見ると、論理的にひどい飛躍があったりするのです。まず4つの立場があるのだと理解しましょう(実質は3つですが、それはのちほど)。

全ては上の表に現れていますが、言葉にすると

① いまの憲法は集団的自衛権を認めているし、国防上も必要だ!
② いまの憲法は集団的自衛権を認めているが、国防上はいらないよ。
③ いまの憲法は集団的自衛権を認めていないが、国防上は必要だ!
④いまの憲法は集団的自衛権を認めていないし、国防上も不要だ!

各立場について少しずつ補足していきましょう。

① いまの憲法は集団的自衛権を認めているし、国防上も必要だ!

これがまさに安倍政権の立場ですね。

「必要だし、それを妨げる憲法などない!」

とまぁ、そういう立場で、1番前のめりであると言えます。

② いまの憲法は集団的自衛権を認めているが、国防上はいらないよ。

これは事実上ほとんど見ません。

「国防上いらない ≒ 反対」なら「憲法違反だ」と訴えた方が合理的ですからね。憲法上OKと言ってしまうと、集団的自衛権を認める方向に1歩近付くわけですからね。

まぁ、この立場の人を見たことはありません。実質的には立場④と同じになります。

③ いまの憲法は集団的自衛権を認めていないが、国防上は必要だ!

これはよく見ます。

「必要だけど、いまは認められていない。だから憲法改正が先決だ!」

という意見になります。自衛隊についても同じような意見を見かけます。

「自衛隊は必要だけど、憲法上は認められていない。憲法を解釈で切り抜けるのではなく、改正して、堂々と自衛隊を持つべきだ!」

というわけです。これは井沢元彦氏の本(「言霊の国」解体新書)で見かけた意見です。

④いまの憲法は集団的自衛権を認めていないし、国防上も不要だ!

これは平和主義と言って良さそうですね。大きく反対している人たちはみなこの立場となります。

おかしな論調

さて、ここまで見てもらえばふたつの論点があることが分かったと思います。

そうなると

「憲法学者は国防のプロじゃないんだから、反対する立場じゃない!」

という意見がてんでおかしいことに気付くと思います。憲法学者は「憲法解釈」を問われ、答えているのであって、国防上の是非を問われているのではないのです。

また「国防上必要だ」という立場の人も、じつは憲法解釈については1枚岩ではないことにも気付くべきです。

と、わたしは思っているのですが、なにかおかしい点ありますかね?

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