【GTD】スマホ時代のコンテキストを考える

スマホ・ユビキタス時代になり、GTDにおける “コンテキスト” の考え方にも変化が必要になってきました。わたしも今までデビット・アレン氏の提唱するコンテキストを少しだけ自分向けにカスタマイズして使ってきましたが、やっぱり考え直す必要があるのだろうと感じています。これから自分はどうするのか? 調べてみると、まったく違う切り口のコンテキストの置き方があることを知ったので、ご紹介します。

GTDのコンテキストってなに?

そもそもコンテキストとはなんでしょうか? デビット・アレン氏はコンテキストとして、以下のようなものを挙げています。

  • 電話
  • メール
  • オフィス
  • 自宅
  • 外出
  • パソコン

コンテキストはタスク実行時に、適切なタスクを選ぶことを目的にしています。さあ、仕事をしよう、と思ったとき、次のようにタスクをしぼるわけです。

  1. まずはコンテキストでやれる仕事をしぼり、
  2. 空いている時間で仕事をしぼり、
  3. 肉体的・精神的な体力に応じて仕事をしぼる。

たとえば、20分後にお客さんとカフェで待ち合わせをしているとしましょう。少し早く着いたので、カフェの近くにある公園のベンチにやってきました。

「さて、なにをしようか?」

まだスマホやネットが今ほど普及していなかった頃を思い浮かべてください。

手元に携帯電話はある。メールはできない。パソコンは持ち歩いていない。そうなるとできることは電話くらい。だから「電話」コンテキストを見ます。

空いた時間は20分。遅刻はできないので、長引きそうな用件の電話はまずい。また、これからお客さんに会うので、精神的に「重い」電話もしたくない。そうなると、20分以内に終わり、内容も軽い、電話コンテキストのタスクから選ぶことになるわけです。

「コンテキストは実行するタスクを適切に絞り込むためにある」

それを覚えておいてください。

コンテキストのユビキタス化

GTDの本が書かれたとき、今とはまったく状況が違いました。スマホもないし、ネットも今ほど普及していないし、ペーパーレスも進んでない。仕事は場所に依存していました。

ところが今は「いつでもどこでも」仕事ができるようになりました。スマホを持っていれば、電話も、メールも、資料を読むこともできる。パソコンの小型化も手伝い、ノートパソコンを持ち歩いている人も多いでしょう。ノマド的な仕事をしている人は、文字通り本当にどこでもどんな仕事でもできる環境にあります。

さきほどのカフェ近くの公園にいた例を考えてみましょう。スマホもノートパソコンもあるので、やろうと思えばなんでもできる。そうなると「コンテキストで絞り込む」という部分がうまくいかず、無数にある膨大なタスクリストから探すことになります。

「コンテキストって今の時代に合わないんじゃないかな?」

そんな声が聞こえるようになってきました。

今までのわたしのコンテキスト

わたしは比較的保守的なのか、デビット・アレン氏のコンテキストに近い形で運用しています。今のわたしのコンテキストはシンプルでこんな感じです。

  • 連絡
  • オンライン端末
  • オフライン端末
  • 室内

現在、海外を旅していて「いつでもネットがある」という状況ではありません。またネットがあっても死ぬほど遅いとこともあり、そういうときはいさぎよく「オフライン端末」でできる仕事をするようにしています。

またメールと電話は1つにまとめて「連絡」としました。電話もSkypeなので、このふたつは行動的にはあんまり変わらないんですね。正直に言うと、旅をしている都合上、あんまり電話の機会がないから分ける必要もないのです。

新しい考え方

いままでの自分の考え方も、そこそこうまくいっていましたが、現代にあったコンテキストの分け方はできないかな? とネットサーフィンをしていました。そんな中、見つけたのがこのサイトです。

A Fresh Take On Contexts(英語)

ここでもまったく同じ理由でコンテキストを見直し、現代にあったコンテキストを提案しています。この記事の著者が提案しているのが、次のコンテキストです。

※ ザッと大意を和訳したものですので、正確な意味はご自身でリンク先をご覧ください。またコンテキスト名は訳すよりも、英語のニュアンスがおもしろいので、単純にカタカナにしましたのであしからず。

  • ショートダッシュ — 5〜10分くらいで終わる短いタスク。ちょっとした調べごと、メール送信、会議の招集、銀行の手続き、アプリを買う、などがここに入ります。
  • ブレイン・デッド — くたびれたときにやる、深く考える必要のないタスク。1日に1回はこういうときがあるものです。タイムカードの処理、ファイリング、つまらないエクセルシートの穴埋めや先週の旅行で撮った写真のアップロードなど。
  • ルーチン —自分自身と(GTDの)システムをうまく回すために必要なタスク。ウィークリーレビューなどがここには入ります。
  • フルフォーカス —十分な時間、集中できる環境、エネルギーが必要となるタスク。本当に大切な仕事がここに入ります。提案書の作成、ブログ投稿、複雑な表計算、深いリサーチ、長いメール、プレゼン資料の作成など。最低でも1日に90分は時間をとり、このコンテキストのタスクを実行します。そしてこのコンテキストの作業中はオフラインにして集中します。
  • シンキング —だれでも「考える」タスクがあるものです。マインドマップを作るもよし、公園のベンチで考えを巡らせるもよし、とにかくある程度の時間と集中力を必要とするタスクです。
  • コール(電話) —これは “ショートダッシュ” に含めても良さそうですが、わたしはわけています。電話というのは、会議に次いで重要な交流の時間です。だから、それにふさわしい場所や状況を選んで取り込みたいのです。
  • ハンギングアラウンド —時間はあるけど、精神的にくたびれているときにやりたいタスクです。「消費モード」になることが多いので、役に立つ動画を見たり、雑誌を読んだりします。夜、家のソファで、iPad片手にこのコンテキストを見ることが多いです。

この著者はコンテキストを場所やツールではなく、自分のエネルギーと時間で分けています。エネルギーと時間の観点から上のコンテキストを逆算してみると分かります。

「時間はあるけど、疲れたから軽いことをやりたい」→ ハンギングアラウンド
「たっぷり時間があるし、エネルギーもあるぜ」→ フルフォーカス
「会議でクタクタ、次の会議まで30分しかないけどなにしよう?」 → ブレインデッド or ショートダッシュ

といった具合です。上で紹介した記事にすごく分かりやすい図なんかもあるので、そちらもご覧ください。

結論

このコンテキストの分け方を見たとき、「いいかも」と直感的に思いました。というのも、最初に書いたようにタスクを選ぶときコンテキスト→時間→エネルギーで絞り込むのですが、いわゆるコンテキストで絞り込みにくい現代では、時間とエネルギーで絞り込むことになるからです。

またフルフォーカスというコンテキストも重要です。十分な体力と時間で取り組む仕事をちゃんと定義して、意識してそのコンテキストに取り組んでいけば、より時間の使い方がうまくいきそう。

というわけで、わたしもやってみることにしました。

唯一、先述のサイトの提案とは違うのは、Errands(使いっ走り)というコンテキスト。ここには「外出中にやらなきゃいけないこと=買い物・手紙を出す・etc」が入ります。

しばらくやってみて、1〜2週間後に感想を書いてみようと思います。

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