きもの男子日記:初めての着物を買うときに知っておいてもいいこと

先日「きもの男子連載:着物を買いに行くのって不安だよね」という記事で、「店に行く前に最低限の勉強をしておくといい」と書きました。どの程度の知識があればいいか、ということを考えてみたいと思います。

ベテランになる必要はない

まず誤解がないように書いておきますが、買うにあたり知識なんて本当はいりません。知識がないと買えないなんて、おかしいでしょ。

とはいえ、少し知っていると楽しめるし、不安も減ります。ここでは私が買うにあたり、知っていて良かったと思う。基本知識をお伝えします。

より深い専門的な知識は専門の書籍やウェブサイトや参考にしてください。

生地の種類

なんといっても着物は生地の種類が多く、その特性が重要です。生地によって礼服や普段着が決まります。もし礼服を買うつもりなら、そうお店に伝えてください。きまりがあるので、ちゃんと選んでくれます。

ここでは普段着着物を買う前提で知っておくべきことを挙げます。

着物の代表で、憧れの対象。紬が有名。肌触りはいい。高い。

自宅では洗えない。

木綿

昔は普段着の定番として定着していたらしいが、着物離れと共に衰退。今では盛り返して、改めて普段着の定番の地位を確立。「男の着物は木綿に始まり、木綿に終わる」(書籍『男の着物』より)と言われる。

薄いものから厚いものまであるので、季節によって使い分けたい。

片貝木綿・薩摩絣なんかが有名。絣と名の付くやつが好きなのだけど、どうも高くて買えない。

自宅で洗える。

ウール

比較的温かいものが多い。地味なデザインが多い? スーツの素材と似ていると思えばいい。そういう意味では社会人には馴染みある素材で、とっつきやすい。

自宅で洗える。

ポリエステル

化学繊維。色鮮やかなものが多い。プリントできる分、デザインは自由自在。肌触りは悪い。汗でべたつく。

自宅で洗える。

生地の結論

普段着として買うなら木綿・ウールがおすすめ! いや、絹いいですよ。いいです。だけど、最初は持っている着物の数が少ないですよね。だからどうしても着る回数が増え、洗う回数も増える。自宅で洗えるのが重要です。

またポリエステルは正直オススメしません。肌触りがよくないので……。またポリなら安いかと思いきや、意外と高いのもあり、それならリサイクルの木綿・ウールの方が安いことも。まぁ、好みです。また新品(つまり自分で仕立てる場合)でも、想像より安いのがあります。1万円台で生地と仕立代込みなんて着物もザラにあります。

初めての着物屋さんに行ったら「寒い季節だから厚めの木綿とかウールがいいと聞いたのですが、どうなんですかね〜?」なんて聞いてみると、その店主の考えを聞かせてくれるし、ちょっとした話のきっかけになっていいと思いますよ。

また、洗えるかどうかは必ず店で聞いてください。上に挙げた素材でも袷(あわせ)という裏地のある着物だと自宅では洗えませんし、糸の種類によって洗えないものもあるようです。

最初に必要なもの

初めて着物を買うときに必要なものを挙げていきます。できる限り代用品も提案して、予算が少ない人の助けになるようにするつもりです。当然、代用品を使う場合、「正式な着物の着方」からは外れます。あくまで普段着としてご理解ください(▶着物にうるさい人に会うときは注意してねって意味です)。

長着

いわゆる着物の本体のことです。

羽織

長着の上に着るやつ。なくてもいいです! 冬だとあった方が温かいけど。

長着を着るときに使います。角帯(かくおび)と兵児帯(へこおび)というのがあります。最初は黙って角帯を。兵児帯はもともと子供用。今では大人も使っていいことになっていますが、使いこなしが難しいらしいです。私は使ったことがない。

長襦袢(ながじゅばん)

長着の中に着る下着的なやつ。

下着的だけど、襟は見えるので、ファッション的にも大事なアイテム。思いのほか高かったりする。

正式な着方にこだわらないならなしでOK。長着の下は普通にTシャツとかタートルネックとかでいいです。私も部屋で着物を着るときは長襦袢は着たり着なかったり。個人的には好きですけどね。

ちなみに長襦袢にもいろんな生地があります。肌触りが大事だと思うので、ポリより天然繊維がいいと思うのですが、みなさんはどうですか?

足袋

和風の靴下みたいなやつ。草履を履くなら必要。必要だけど、なしならなしでいいです。でもちゃんと履いてるとかっこいいよね。

草履・下駄

ご自由に。普通のサンダルでもいいんじゃない? ましてや部屋着として着物を着る予定の人は不要。「男のふだん着物」という書籍の著者は「スニーカーでもいいんだ」と言っています。私もそう思いますよ。

まとめ

もっとも簡単に着物を始めるなら必要なのは

  • 長着
  • 角帯

だけ。寒い時期なら羽織があってもいいかもね。肌の上にヒートテックみたいなインナーを着て、薄手のタートルネックみたいなものを着て、長着を着て、帯で締める。足下はスニーカーでもサンダルでも家にあるものを履けばいい。十分に着物を開始できます。

これだけなら1万円以下で始められますよ。

こんなものでOK

ね、大したことないでしょ?

これくらい知っていればいいと思います。調べ始めると生地の種類も山のようにあって、訳が分からなくなります。でも、有名でみんなが「いい」というものって高かったりして、とても手が届かない。たとえば絹で有名な大島紬なんて何十万とか何百万みたいになっちゃいます。

買えないでしょ?

実際のところ、ちゃんと男物の着物を扱っている店に行けば「初心者はこれ」っていうのがあります。デザインも無難、自宅で洗える、高くない、そんな着物が。そういうのから始めて、好きなデザインの着物を買い足していけばいいのではないでしょうか。

で、将来、着物が増え、最初の無難な着物が不要になったら部屋着にしたり、汚れてもいい着物として使えばいい。雨の日に使うとか、ね。

まず始めてみては?

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