本をもらう喜びに打ち震えています 『本というプレゼントについて』

最近身近な人から本をもらい、そのことに震えるほど嬉しい気持ちになったのです。わたしが本好きだから余計に喜びを感じるのかもしれません。しかし本をもらえばなんでも嬉しい、というわけでもないのです。今日は「本をプレゼントすること」を考えてみたいと思います。

この本をもらいました

「腐る経済」という言葉がおもしろいですね。近いジャンルの本として「里山資本主義」は読んだことがありましたが、メッセージはほぼ同じ方向を向いている本です。

今の資本主義社会は使う側と使われる側に別れています。労働者や消費者を犠牲にしてでも肥えていこうとするこの社会を疑問視し、パン屋の立場から、抗う著者の生き方が描かれています。

本当に良いものを作り、利益を生まないパン屋。それが著者のパン屋です。

妻の父がこれをくれた

この本をくれたのは妻の父でした。

この本をもらってうれしいのは、妻の父からの気持ちが込められているからなのです。たとえば……

  • 田舎暮らしがしたいという私たちに対する理解
  • 安定した生き方を選んでいないわたしたちに対する理解
  • 生活が安定するまでに時間がかかることへの理解
  • 「やるなら、ちゃんと良いものを作れよ」という応援

が込められています。もちろん「この道を選ぶならラクじゃないぞ」という警告もあるのかもしれません。

たった1冊の本を通じて、百の言葉に負けぬほどの気持ちを受け取ることができるのです。

本のプレゼントは『物』のプレゼントに非ず

本なんて金額で言えば1000円台というところ。物質的な価値はその程度。Tシャツくらいの価格です。

しかし考えてみてください。

プレゼント用に本を選ぶとき、相手のことを考えますよね?

「何を伝えよう?」

「どうすれば相手が幸せになるかな?」

「今、相手に必要なものはなんだろう?」

そうやって相手を思いやり、応援し、暖めようとしてくれます。このときの心の動きは、手紙を書くときのそれです。

手紙を書くときに1つずつ言葉を選んでいくように、何千冊と並ぶ本屋から「相手に合った究極の1冊」を選ぶのです。

本というプレゼントは「不器用な手紙」のようなもの。言いたいことを1から10まで語るのではなく、本という形に乗せてふわりと伝える手段なのです。

だからいい加減にあげちゃだめ!

わたしは極度の活字中毒で、四六時中本を抱えて生きています。だから身の回りに未読の本が積んであることは喜びです。

それでもいい加減な気持ちで本をもらうのは嫌。安易な気持ちで勧めないで欲しいとさえ思うのです。

「もう読まないからあげる」

そんな気持ちでもらってもどうしていいかわからない。他人宛の手紙をもらうようなもので、どういう気持ちで読んでいいか分からない。

本をプレゼントする文化が広がればいいな

本をプレゼントするのってすごくステキなことです。

たとえばバレンタインでチョコをあげたりもらったりしますよね。あれはあれでいいのですが、チョコの代わりに本をプレゼントしたら、また違った面白さがある気がするのです。あるいは半年に1回くらい、友人同士で本をプレゼントし合うイベントをやったら、どれだけ楽しいだろうか? とも思います。夫婦で結婚記念日に本をプレゼントしあうのも良い。

「少し家族を大切にして」

「仕事をがんばって!」

「疲れてるみたいだよ」

そんな気持ちをゆるやかに、ふわりと、相手に伝えることができるのではないでしょうか?

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