創作をする人は今持ってるネタを全部出し切ってからが勝負

作家の先輩からアドバイスとして「今持ってるネタを全部出し切ってからが勝負なんだ」という言葉をいただいたことがあります。その時は小説のアドバイスとしてもらいましたが、ブログやビジネスなどすべてに言えることだと気が付きました。

誰でも1つは小説を書ける

よく「誰でも1つは小説を書ける」と言われます。言い換えると「誰でも1つはネタを持ってる」ということ。

誰だって生きてきてドラマチックな場面の1つや2つはあるでしょう。「ない」という人は、気付いていないだけです。たとえずーっと引きこもりで誰とも会わない生活をしていても、自分の内面で変化が起きたりするものです。

それを小説にすればいい。それで1つは完成します。

それを出してからが勝負

芸能人などが小説を出版し、それがおもしろくて売れる。ファンは続編を期待するけど、待てど暮らせど出やしない。

そりゃそうなんです。自分が持っているネタを出してしまって、空っぽの状態から次のネタを見つけ、それを作品として昇華させることが実は苦しいんです。

おもしろい作家の魅力はここにあります。

ネタを見つけなくてはいけないからアンテナを張ります。ニュースを見て、新聞を読み、本を読み、散歩をして、旅行をして、飲み屋に行ってねーちゃんに絡み、仲間と騒ぎ、奥さんに怒られ、誰かに言われた悪口に泣き、褒められて喜び……とすべての場面で「これはネタになるかな?」と自問します。

ここで個性が出てきます。

社会派としてニュース系にアンテナを張る人もいれば、自分の周囲の人の生き様に張る人もいる。どろどろした人間関係に傾く人もいれば、ステキな話を拾う人もいる。自分の中からネタをつくろうと、意識していろんな体験をする人もいるでしょう。

もちろん、1人の作家がある時期は社会派、ある時期は恋愛モノ、など変化することもある。

自分の中にあるネタを出し切ったあと、「自分が何にアンテナを張り、どんなネタを拾うのか」が本当の個性だと思うのです。そこで力が見えてくる。

ブログもそうです

これからブログを始める場合、最初は自分の得意なことを書くでしょう。すでに知っていることや自分の体験談など。

でもそんなネタは続きません。ここで2つのタイプに分かれます。

  1. 更新頻度を減らす人
  2. ネタを生み出そうとする人

ここで更新頻度を減らしちゃもったいない。たとえば旅行ブログでも同じです。

パリに行ったとする。まずエッフェル塔観光の記事を書く、つぎに凱旋門を書く……。主要な観光地を記事にしてしまうと、つぎに何を書こうか? と悩むわけです。

そこからがおもしろいんです。

エッフェル塔やら凱旋門は誰でも書けます。その次に何を書くかで個性が見えてくるんです。パリのファッションを掘り下げるも良し、自分がパリの人に言われた言葉を書くも良し……。グルメレポートでもいいし、誰かにインタビューしてもいい。フランス人の靴だけに着眼する、なんておもしろいかもしれません。

たとえばわたしは世界一周の模様をブログに書いていました。キューバに1ヶ月滞在し、17本の記事を書きました。もちろん定番っぽい記事を書き、そのうちネタが尽きました。そこでこんな記事を書きました。

ぼくらが見た「物不足」 ターボライターも、ロンリープラネットも見つからない

いろんな「見たモノ」を書いてきたので、「見かけなかったモノ」に着目した記事です。おもしろいかどうかは読者の判断にゆだねるとして、着眼点が1つ広がったのは確かです。

イランでは、こんな記事も書きました。

ペルシャ語で1番悩まされるのはこれ イランに行く人は必見

イラン語を掘り下げるのは難しいけど、数字だけならおもしろい。そう思って書いた記事です。

ビジネスでもそう

「売上をどう伸ばすか?」なんて考えてて、「単価を下げる」「広告を打つ」みたいな定番のアイディアが出てから、そのつぎに何が出るかで、その組織の個性が見えてくるんです。

ブレインストーミングって、ありきたりなネタが出尽くしてからがおもしろいんですよ。

何かを始めるなら、サッサと始めて、空っぽになろう

これが結論です。

いま、やりたいことがあるなら、サッサと始めてしまって、最初に思いつくことをさっさとやっちゃいましょう。そのうちネタが尽きます。壁に当たります。もうやめようか、と思います。

そこからです。そこからが苦しくておもしろい。

そういうものです。

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