新聞とか雑誌を否定してブログだけ読んでいる人はサプリだけで生きている人みたい

書籍、新聞、週刊誌、ブログ、Twitter。どれも「ただのメディア」です。どれも違う特性を持っていて、完璧じゃない。なのに、ネットは良くて紙がダメ、みたいな風潮に強い疑問を感じます。特徴をちゃんと考えて、バランス良く摂取しましょうよ。

いろんなメディアを公共性と即時性でプロットしてみる

さぁ、どうだ。文句がある人もいるかもしれないけど、あくまで平均と一般論として書いていることを許してください。

特に『公共性』という言葉が非常に悩ましく、他にいい言葉が浮かびませんでした。ここでは——

公共性が高い = 会社などの立場を背負って書いている。

個人の意見 = 個人の立場で書かれている

というくらいに理解してください。

例外がいくらでもあることは承知の上。公共性の高いブログもあるだろうし、極めて個人的な雑誌もある。具体的に雑誌名やブログ名を挙げてプロットし直せば、もっとリアルなグラフになるのでしょうけど、ここではあくまで考え方を示したいのです

各象限の意味

ひとつひとつのメディアについて考えるよりも、①〜④までの象限単位で考えてみてください。

第①象限

即時性が低く、公共性が高い(書籍など)。リアルタイムの情報よりも、事件・事故が終わった後で振り返って書かれることが多い。長期にわたる調査/分析がされている。

第②象限

即時性が高く、公共性が高い(新聞、週刊誌、月刊誌など)。その事件・事故の現時点での状況が書かれている。また大きな意味での社会的立場(保守的、革新的、愛国的……)を背負って書かれている傾向がある。

第③象限

即時性が高く、個人性が高い(ブログ、Twitterなど)。背負うモノが少ない個人の意見。世論や社会的な流れと関係なく、「……でもおれはこうだ!」という個の意見が発信される。

第④象限

即時性が低く、公共性が低い(?)。こういうのってあるのかな? 一部のブログはここにはまるのかもしれない。過去を振り返って、分析的に書かれている物など。

ネットでは第③象限が重視される

それぞれまったく意味が異なるメディアなのに、ネットでは「第③象限」が注目される傾向があります。

ネットじゃネットが受けるということですね。

ニュースの話とか、堅い話だけを想像しないでください。たとえば「ファッション」でも「食」でも「ミニマリスト」みたいなキーワードでも同じです。

どんなキーワードでも書籍があり、雑誌があり、ブログがある。

それぞれ公共性と即時性がまったく違う。

「食」ひとつを考えてみても、

《書籍》レシピ・分析・評論などが体系的に書かれている

《雑誌》季節のレシピなど、新しい食の考え方などが提案されている

《ブログなど》ある人の今日作った物なんかが紹介されている

大きなくくりから、小さなくくりまで、まったく違う視野で描かれているんです。

ぐるりと回ると、深みが出る

各象限を、どちら周りでも良いので、ぐるりと回っていくように情報収集することが大切だと思います。

たとえば政治について。まず書籍を読んで、体系的な知識を溜めます。そして新聞や雑誌を通して、「いま起きていること」をキャッチする。で、それを世間の人たちがどう捉えているかをブログなどから読み取る。

そして考える。

「あの政治家はこんなことを言っていたけど(新聞)、なんか世間の人たちは彼を信頼していないようだ(ブログ)」

「書籍では『安倍首相の3本の矢』はうまくいく、と書かれていたけど(書籍)、どうもうまくいってないみたいだぞ(新聞)」

といったように、他の象限の情報で補完し、修正していく。

自分で考えるトレーニング

これは自分で物事を考えるトレーニングになると思います。

新聞を読んで「へぇ〜」と終わるのではなく、「それはつまりどういうことなんだ?」と考え、それについてのブログを読む。世間の人がどう考えていたかを確認する。

第③象限であるブログ・Twitterなどの個人の意見ばかりに偏っていると、大きな流れを見失い、瞬発的な一喜一憂に翻弄されることになります。なにしろ即時性は究極に高いので……。

ところが、ブログは尖った意見も多く、心地よい意見が少なくない。まるでサプリのようにそればかりを摂取してしまう。そうすると、大事な栄養が取れず、酷い不健康な知識体系が出来上がってしまいます。

すべてのメディアをバランスよく食べること。

食べ物も情報収集もバランスが大事。サプリだけで生きていくようではダメなのです。

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