興味が多様化した今、インディ雑誌やZineが熱いのかもしれない

ふとした縁で手に入ったインディ雑誌を見ていて「これだ」と静かに思った。ネット時代、多様化の時代、そんな時代だからこそ、熱いかもしれないインディ雑誌のことをご紹介する。

趣味が多様化して、大手がついて来られない時代

現代のキーワードは “多様化” だ。

趣味嗜好が多様化して、1つのものが爆発的に売れることが減った。その代わり、いろんなものが少しずつ売れる。かつてと同じだけ儲けようと思ったら、多様化に合わせて、多様な商品を作り、売らねばならず、苦しい時代だと言える。

それはそのまま、個人が強みを持つ時代を意味する。

個人が思うままに「おれはこれが良いと思う!」というものを作って売る。

大儲けはできないかもしれないが、おもしろいとは思う。

ネット疲れもあるのかもしれない

なんでもネットで手に入る時代だが——むしろ、だからこそ——アナログなものに対する注目もある。たとえばこんなカセットテープのブームさえある。

カセットテープが人気再燃。若者に人気

カセットテープの人気が再燃している。渋谷にあるレコード店ではカセットテープの専用コーナーもできている。

ひとつの極端な例かもしれないが、ネット・デジタル疲れの反動を感じさせる1件だ。

ネットで情報発信をすることが日に日に簡単になり、今じゃ “オンラインメディア” が量産されている。きっとあなた好みの “オンラインメディア” がこの世界にはあるはずだが、それを見つけることは難しい。

把握できないほどのメニューを持つ飲食店でストレスを感じたことがないだろうか? いっそ「うどん、そば、カレーしかない」と言ってくれた方が、ストレスがない。

現状のネットはメニューが多すぎる。

インディー雑誌の可能性

そんな中、縁あってインディー雑誌と出会うことがあった(インディー雑誌の定義がいまいち分からないが、一般流通に乗ってないという程度の意味で使っていることを許して欲しい)。

Studio Journal knockという、世界のアーティストの言葉を集めた雑誌だ。

たとえば記事執筆時点の最新号(Issue 5)はヨーロッパ編になっていて、パリやロンドンに住むアーティストがどういう考え方をして、どういう生活をしているのかが、ステキな写真と共に綴られている。

すべてのテキストが英語と日本語で書かれているので、日本人に限らず、楽しめる形になっている。

アーティストの作品も、ステキな写真で紹介されている。

アーティストたちの言葉はメディア向けの宣伝的なものではなく、あくまで個人的な、まるで友だちに語りかけるようなスタイルになっている。

「すべての時間とエネルギーをアートに向けられないことが、若いアーティストにとって一番の問題。パリは物価が高すぎるわ」

調べてみるとやっぱり出てくるインディー雑誌の流行の兆し

このknockを手にしたとき、本当に自然と「ああ、これだ」と思った。

多様性、ネット疲れ、メニューの多すぎる飲食店状態……。まるで他人事のように書いているけど、それは自分の内面からも湧いてくるものである。ネットに悲観的になっているつもりはない。しかしインディー雑誌というものの魅力はすぐにわかった。

自分のために作られたかのような、素朴な雑誌。

「何十万部も売れるものじゃないんだろうけど、俺は好きだな」

という感覚。他にも同じことを考えている人がいるはずだ、と調べていてZine(ジン)という雑誌形態があることを知った。

意外と知られてないアートな同人誌カルチャー「ZINE」って?(naverまとめ)

好きなコト・モノを一冊に。あなたも“ZINE(ジン)”を作ってみない?(キナリノ)

ZINE(ジン)とは簡単に言ってしまうと、自費出版の同人誌(Fanzine)のこと。1990年代後半、ストリートカルチャー全盛期のころ、アメリカのアーティストであり伝説のスケーターでもあるMark Gonzalesが自身の新たな表現媒体として写真やイラストをコピー機などを使って冊子にしたのが始まりといわれています。
好きなコト・モノを一冊に。あなたも“ZINE(ジン)”を作ってみない? より)

バンドにとっての「デモテープのようなもの」と言えば分かりやすいかもしれない。学生の頃、せっせとダビングして作ったデモテープの雑誌版。普通のプリンターで印刷し、折ったり、ホッチキスで留めたりして作る「手作り雑誌」だ。

作ってどうするか? それはあなた次第なのだろうが、販売店もある。下記のページに行くと、数店舗紹介されている。

みんな知ってる?お洒落で自由な雑誌『ZINE』のコト。

しかし店舗で売るだけが可能性じゃないと思う。たとえばクリエイターにとって、最高の名刺になる。自分で手売りをしても良いし、ネットで販売してもいいし、ファンになってくれた人に毎月お届けする、みたいな活動もおもしろい。

このネット全盛期に紙の手作り雑誌が届くとしたら、わたしはステキだと思う。

自分やってみたい

わたしもやってみたいと思った。

わたしが続けている《原稿用紙1枚の物語Medium版はこちら)》と、ステキな写真などを合わせて、雑誌を作る。

もしそんなことができたらステキなことだと思う。

もし雑誌を作ったことがある人、興味がある人がいれば声をかけて欲しい。なにか生まれるかもしれないから。

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