副業禁止は温室育ちのひ弱な社員を増やすことにしかならない

副業禁止というのは温室育ちのひ弱な社員を増やすことにしかならない。外に出て、いろんな場所で戦ってもらうことで、結果的には強い組織ができる。

外に出るのは内側を守るため

この「外に出るのは内側を守るため」というのは、座右の銘とは違うが、いつも自分に言い聞かせている言葉である。

どんなことにも当てはまる。

たとえば、家族を守るためには、少なくともひとりは家族の安全地帯(つまり家)から出て、外で戦わなくてはならない。外からお金を稼いでこないことには、家族が生きていけない。家族が大事だから、と家に閉じこもって、外敵が来ないことに目を光らせているだけでは、じり貧である。

ひと昔前、偉い学者や研究者、政治家たちは外国に行って、外国の文化を学んで帰ってきた。「外国じゃ、こんなことをやってる」「日本も参考にせねば」と外に行って、戦利品として知識を持って帰ってきた。

心理学の本にも同じようなことが書いてあった

最近読んだ「ユング心理学入門」にも同じようなことが書いてあった。

人は自分の身近な人に、自分のコンプレックスを投影し、対人関係の中で克服していくらしい。

例えば自分の中にある「理屈っぽさ」を嫌っている人が、理屈っぽい人と出会い、その人との関係が好転していくことで、自分の中にある「理屈っぽさ」を受け入れていく。というようなことが起こる。

この話はあまり深入りしないでおくが、とにかく心理学的にも自分の内側にあるものを、他人に投影して、それと対峙し、乗り越えていく、ということが起こるのだと理解して欲しい。

企業を強くしたいなら

これは企業にも言える。

もし、末端の社員から社長に至るまで全社員が他の会社で働いたことがなかったら、どんな会社になるだろう?

うまくいっているときは、おもしろい会社になるかもしれない。

しかし何か問題が起きたとき、それを改善する能力がなさ過ぎる。なにしろみんな同じ「働き方」しか知らない。多様性がなさ過ぎる。

こういうときに中途採用の社員がいると「前の会社では、こういうときに、こんなことしましたよ」と、外部の情報を持ち込み、状況を改善していくことができる。

スキルに関しても同じことが言える。

みんなが会社で必要な最低限のスキルだけを持っていたら、異常事態や、急激な社会情勢の変化についていけなくなる。

こういう変化に強い組織を作りたいなら、社員には外のことを知っていてもらうのが大切だ。

外のことを知ってもらうには副業が1番

さて、いまは会社で必要とされていないけど、将来必要になるかもしれないスキルとか、今は必要とされていないけど、いつか必要になるかもしれない経験とかを社員に身につけさせるにはどうしたら良いだろう?

研修? 全然だめ。必要でもないスキルの研修を受けて、誰が高いモチベーションでそれを身につけるだろうか?

結局、副業しかない。

社員は稼げるから、スキルを身につける。

社外での活動を認め、むしろ応援して、外に出ていってもらう。で、外で得てきた経験や知識を、必要に応じて社内で発揮してもらえばいい。

副業禁止というのは、温室育ちの社員をふやすだけの悪習だ。うまくいっているときは、きっとすくすく育つだろうが、温室の窓が割れて、冷風が吹き込んだ途端にみんな揃って枯れてしまう

これからの働き方

企業の副業に限らず、これからの時代の働き方としても「兼業」というのは、もっと推進されるべき物だ。

農家をやりながら、ITを駆使してサービスを展開。

宿をやりながら、農業。

なにかの営業をやりながら、自宅でライター。

など、2〜3つの仕事を兼業することで、長い目で見ると、相互の仕事が作用し合い、新しい物を生みだしていける。新しい生き方だと思う。

過去にこんな記事も書いたので、どうぞ。

これからは収入源をいくつか持つ生き方が熱い

 

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