TravelersBoxさんで連載コラムを書いています。

先日その第4編が公開されましたので、告知です。

キリスト教家族と暮らす、イスラム教徒の女の子。とあるマレーシアの家族に見る “和” のカタチとは

今回はマレーシア1ヶ月もお世話になったある家族の話です。

その一家は週末には欠かさず教会に通う真面目なキリスト教徒なのですが、訳あって預かっている姪だけはイスラム教徒。日本人には想像しにくいかもしれませんが、宗教が違えば、生活リズムも、考え方も、イベントだって違う。そんな家庭を通して見る “和” のカタチです。

どうぞ。

個人的に最近熱いサービスが Issuu だ。

issuu.com

このサイト、日本語圏ではあんまり盛り上がっていないようだが、英語圏その他では結構な盛り上がりを見せている。簡単に言えば「雑誌版のYouTube」だ。

YouTubeは誰でも動画をアップでき、誰でも見ることができて、自分のサイトに貼り付けることができて、コメントしたり、評価したり、シェアしたりできる。それがそのまま雑誌に置き換わったと言って良いと思う。

こちらで紹介されている▶Issuu とは 7000 万人を魅了する、雑誌のための YouTube ?

こういうコンテンツを扱うサイトはいつだって「読者が少ないとコンテンツをアップする人が増えず、コンテンツが増えないと読者が増えない」という難しさがある。特に日本語のコンテンツは日本人しか読めないという意味で増えにくい。

というわけで、日本語のコンテンツは少ない。

しかし、英語のコンテンツは想像よりもはるかに多い。個人的に最近の趣味が家具作り、家庭菜園、パーマカルチャーなので、その手の雑誌を適当に検索してみたが、しばらく、それこそいつまででも暇を潰せそうなくらいの量の雑誌が見つかった。

まぁ、同じ趣味の人じゃないと意味がないだろうけど、適当にいくつか紹介してみる(中身はまだちゃんと読み切っていないので、面白いかは不明だけど、個人的には面白そうだと思っているから読むつもりだ)。

  • Getting Started in Permaculture - パーマカルチャー関連のDIYを50紹介しているらしい。リサイクルやゴミの活用などの記事が気になっている
  • Handmade Furniture - ちょっとした手作り家具の紹介。自分で作って使ったり、人にプレゼントしたりするのにちょうど良さそうな規模の家具が紹介されているようだ。
  • Furniture Master Works 2013 - こちらは家具職人のベテランが作った素晴らしい家具の紹介。カタログのようなもの。

自分でも出版できる

日本語圏だと読者が少なくて、そのモチベーションが上がりにくいかもしれないが、PDFさえ作れば自分で電子雑誌を出版できるわけだ。

すぐに何か、と思っているわけではないけど、考えるだけでも面白いと思う。

英語の勉強がてらに趣味の雑誌を英語で読んでみてはいかがだろうか?

実のところ10ヶ月も旅をしてきて、最近は仕事がしたい病にかかっている。なんか人のために、あるいは誰かとコラボして、明確なゴールに向かって活動したい。会社員時代のように同僚と問題を洗い出し、課題を設定し、Todoリストをこなしていくっていう達成感のようなものを感じたいという欲求だ。

もしかしたら承認欲求っていうやつなんだろうか?

とにかく「プロジェクトを立ち上げよう」と思い立った。やるなら旅に関連したもので、自分の特技が活かせること。自分のペースでできること。というわけで

<Workawayを日本でもっと普及させるプロジェクト>

を勝手に立ち上げた。立ち上げた、と言っても起業するわけじゃなくて、ただ個人的に勝手にがんばるだけ。

動機

社会的背景として

  • 日本の英語力不足が問題視されている
  • 海外への英語留学が注目されてきている(例えばフィリピンで英語留学)
  • 若い農業希望者も増えている

こういった環境下で Workaway は良い問題解決方法だと確信している。

しかしWorkawayは日本語サイトがない。日本語で解説しているサイトもない。Googleで「Workawayとは」で検索しても、わずかな体験者のブログが見つかるだけで、体系立てて説明しているサイトはほとんどない。

また、日本人はGoogleなどでも「日本語のみ」を対象にして検索している人が多いだろうと想像している(仮説)。そうすると英語の解説サイトに辿り着くこともなく、せいぜい体験者のブログを斜め読みして「よく分からんが英語だし……」と始めるに至らない人が多いんじゃなかろうか? もったいない。

成果物

というわけでこのプロジェクトとして第1弾の成果物です。

非公認Workaway日本語解説

今後の活動予定
概ね……

  • 上記サイトの充実
  • 自分の体験談を紹介
  • 自サイト以外のネットメディアでの紹介記事

などを考えている。

ちなみに、本家Workawayに「日本語サイトを作りませんか? 私やりますよ」と打診したところ「今はその予定はないとのこと」。しかしながら、日本語解説サイトを本家のTwitter経由で報告したところ、以下のようなありがたいメッセージが来たので、非公認ながら認められた(変な日本語だ)、と理解している。

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訳 @ken_takeshige 共有してくれてありがとう! あんたは素晴らしい日本語大使だよ。

とにかく立ち上げたからにはがんばってみよう。
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Workawayって本当に便利な仕組みだと思うんですが、日本だと認知されていませんね。「非公認Workaway日本大使」として紹介したいと思います。
詳細は本家のサイトを見て欲しいのですが、英語が分からないという人のために本家のサイトにある Information ページを翻訳しました。そちらも合わせてご覧ください。

本家サイト:http://workaway.info
非公認の翻訳:http://kentakeshige.postach.io

Workaway.infoってなに?

Workawayにはホストワークアウェイヤー(ボランティアのことをこう呼ぶ)という2種類のユーザがいます。

###〔ワークアウェイヤーの視点〕

1日数時間ボランティアをすることで、宿と食事を提供してもらえる仕組みです。例えば長期旅行をしたい旅行者が現地でボランティアをすることで、宿泊費・食費を節約し、しかも現地の人と深く交流できるという一石二鳥を達成できます。ホストと仲良くなってガイドブックには載っていないとっておきのビーチに連れて行ってもらうことだってあるでしょう。

###〔ホストの視点〕

宿と食事を提供することで、1日数時間の労働力が得られます。しかもあなたは家にいながらにして、あなたのもとにやってくる世界中の人たちと交流することができるのです。例えばあなたが家庭菜園を持っているとして、そのメンテナンスを依頼したとしましょう。畑の手入れをしてもらえるのはもちろん、例えば相手の人と英語でコミュニケーションを取ることで英語の経験を高めたり、相手と食事をしながらその人の国のことを教えてもらうことだってできます。いつのまにか世界中に友達がいる、なんてことになるかもしれません。

要するに労働と宿・食事を交換するプログラムなのです。ただこう書くと、ただの労働と対価の交換という理解をされてしまいそうですが、実際は包括的な《文化交流》を目的としています。その文化交流の手段が《一緒に働くこと》である、と理解すると誤解がないと思います。

具体的にはどんな仕事があるの?

本当にありとあらゆる仕事があります。

  • 家のペンキ塗り・庭の柵の補修・工事の手伝いなど
  • 料理・掃除・洗濯・お買い物・ベビーシッター
  • 草取り・植え付け・収穫の手伝い・畑を耕す
  • 動物への餌あげ・フン掃除・犬の散歩
  • IT関連・ウェブサイト制作・事務仕事
  • 語学のレッスン(英語を子どもに教えたり)

なんでもありです。

登録からボランティアまでの流れは?

ここまでで、なんとなく Workaway.info についてイメージできるようになったと思います。ここで、登録から実際に初めてのボランティアをするまでの流れを書いてみます。

  1. 登録
    1. ウェブ上から必要事項を記入して、登録します。
    2. 費用の支払いを行います(1人だと22ユーロ、カップルで登録すると29ユーロ。これで2年使えます)
    3. この時点でサイトを利用できるようになりました。
  2. 初めてのボランティアまで
    1. サイトにログインし、行きたい国や仕事内容でホストを選びます。例えばベトナムで有機農業をしている農園で働く、なんてことが可能です。
    2. いくつか見つかったホストのプロフィールを見て、気に入ったホストにメッセージを送ります。通常はホストのプロフィールの中に「ボランティアに求めること」が書いてありますので、それも参考に選びましょう。ホストによっては「男性は不可」とか「未経験者OK」など明確に書いてくれている場合もあります。不安なことは全部聞くのが大切です。
    3. ホストの都合とあなたの都合(日程やスキルなど)が合えば、詳細を話し合って成立です。ホストの家に行く日や住所を聞いておきましょう。当時の緊急連絡用に電話番号を聞いておくと便利です。
    4. あとはホストの家に行って働きましょう。お互い他人同士なので、不安・不満など積極的に話し合ってください。

トラブルはないの?

まぁ、あるでしょう。

他人同士が一緒に生活し、仕事をするわけですからトラブルはあります。学校や会社と同じで、トラブルがあれば両者で話し合って解決するというのが基本です。よくあるであろう、トラブルとアドバイスを書いてみます。

  • 仕事がつらい!
    • 「1日5時間って言ってたのに8時間は働かされている!」とか「力仕事はないって言ってたのに、力仕事ばかり……」なんてときはホストに相談しましょう。忘れちゃいけないのは、これはボランティアであり、文化交流だということ。あなたの主張ばかりを押しつけて「絶対5時間以上は働かない」と戦うのではなく、「もし働く時間が長いなら週5日の予定を週に4日にしてもらえない?」とか「今日は頑張るから明日は休ませて」とか、譲り合って解決しましょう。
  • 食事が合わない
    • まず、勘違いしやすいのはホストは調理係ではありません。本サイトの中にも書かれていますが「料理もシェアされるべき家事」であり「交換すべき文化」のひとつです。レストランではないので「文句を言うなら自分でやる」くらいの気持ちが必要です。
    • あなたに好き嫌いがあるならば、事前に話し合っておきましょう。
  • セクハラ・パワハラなど
    • 女性がひとりでボランティアをするケースなど、不安に思う人もいるでしょう。こればかりは絶対安全な方法というのはありません。油断しない・隙を見せないなどに加えて、ホスト選びを慎重に行うしかありません。
    • ホストを選ぶ際に家族で住んでいる人、子どもと一緒に住んでいる人、など安全そうな人を選ぶのが良いと思います。そのひとつの指標として、他のワークアウェイヤーが書いているホストのレビューを読むといいと思います。

こんな風に活用しよう(ワークアウェイヤー編)

1.お金はないけど世界一周の旅をしたい

ケース:昔から夢だった世界一周。今こそチャンスだから行きたいのだけど、貯金が心許ない。今の貯金だと、駆け足で回る世界一周になりそうだな……。

世界一周(に限らず長期の海外旅行)で一番お金が掛かるのは宿代と食費。言い換えれば、この2つが掛からなければ交通費と観光費用しか掛からないわけです。そこで長期滞在したい国では Workaway を活用しましょう。旅の前に登録だけは済ませておいて、あとは行き当たりばったりでOKです。

「そろそろヨーロッパに入るけど、物価高いなァ」

なんて思ったら、すかさず Workaway で行きたい国のホストを探して連絡しましょう。とりあえず1~2週間くらいでアポを取り、居心地が良ければ交渉して延長するのもいいかもしれません。海外旅行の醍醐味は観光地巡りよりも、現地の人の文化を見ること。Workaway なら見るだけでなく、どっぷりと浸り体験することができます。

ただ観光地を回る旅よりも「イタリアで1ヶ月ブドウ農園で働いた」旅の方が思い出話が面白いと思いませんか?

2.転職で手に入れた1ヶ月の休みで英語の勉強をしたい

ケース:転職を機に有休消化で1ヶ月の休みを手に入れたゾ。転職先の仕事で英語を使う機会が多そうだから、英会話スクールでも通おうかな。でもせっかくの休みだから海外旅行もしたいし……。

なんて人は Workaway で英語圏の国に行こう。海外旅行をしながら、確実に英会話スクールよりも身になる英語を学べるはずだ。例えば「ビーチ沿いのゲストハウスのお手伝い」なんてホストを見つければ、半日ゲストハウスの手伝いを通じて英語力を鍛え、空いた時間はビーチでカクテルでも飲んでいればいい。

しかも可能ならば、あなたの職種に近いジャンルの仕事を選ぶことで「すぐに仕事で活かせるボキャブラリー」を得ることもできる。例えばIT系の仕事をしているのなら、それに関連したホストを探そう。嫌でも生きた英語を覚えられる。

英語は使うのが1番の練習。最低限の知識があるなら(日本人はみんなある!)、思い切って現地に飛び込んでみよう。なんとかなるよ。本サイトの言葉を借りるなら「滞在期間を終える頃には英語で夢を見るようになるかもネ」ってなもんだ。

3.実際に有機農業をしている人のスキルを学びたい

ケース:農業系の大学に通っていて、有機農業について勉強しているが、実際にそれを職業にしている人の話を聞いてみたい。体験してみたい。

語学の勉強ばかりが Workaway の強みじゃない。その仕事自体のスキルを学べるのも特徴だ。

ホストによっては「すでにスキルがある人」と限定しているケースもあるので必ず確認をしてほしいが、未経験者OKというホストも多いんです。また「スキルはないけど、長期滞在するから教えて」などとお願いすれば受けてくれるホストも多いでしょう。

こういったスキルの学習もちゃんと Workaway で推奨されていることです。未経験であることを恥ずかしがらずに思い切って飛び込んでみよう。

こんな風に活用しよう(ホスト編)

ボランティア側のことが紹介されることが多い Workaway ですが、実はホストとしても凄く役に立つサービスなんですよ。以下のケーススタディにも挙げてますが、英会話スクールでマンツーマンレッスンをやるくらいなら、英語ネイティブの外国人を家に招き入れて最大5時間は自分専用の先生にすることだって可能です。

しかも日本は物価が高く外国人が旅行しづらい国です。みんな日本で Workaway したがっていると思います。

1.自宅の家庭菜園のメンテナンスが大変で……

家庭菜園に興味があって、近所で大きめの畑を借りたものの、毎日のメンテナンスが大変。そもそもひとりでやっていると疲れるしモチベーションも下がってしまう。

Workaway.infoのホストとして農業のスキルがある人(あるいは興味がある人)を募集しましょう。ひとりでやるよりもみんなでやった方が楽しいはず。難しいことをお願いするのでなければ、スキルがない人でもOKだと思います。最初にやるべきことを教えてあげれば大丈夫でしょう。ぼくらも未経験の仕事を任されたことがありますが、なんとかやるものですよ。

2.娘を英会話スクールに通わせたいんだけど……

大学で海外留学したいと言っている高校二年生の娘。留学前に少しでも英語のスキルを上げたいから英会話スクールにでも通わせようと思っているんだけど、なにしろお金が掛かるんだよなァ。

実は日本人のホストに1番オススメしたいのがこの使い方。日本人は英語を6年も勉強しているけど話せない人が多い。これは決して知識が足りてないのではなく、経験が足りていないだけ。

僕だったら Workaway.info で家事手伝いをする女性(このケースは教える相手が娘だから女性がいいと思う)を募集します。メインの仕事は「娘との交流」にしてもらい。あとは家の掃除や食器洗いみたいな雑用をお願いしてもいいのでは? Workaway の基本的な方針は1日5時間程度の仕事ですが、何も必ず5時間埋めなくちゃいけないわけじゃない。例えば毎日2時間くらい娘と雑談してもらい、その時に間違った英語や言い回しを正してもらうって感じでもいいわけです。

日中はボランティアの人は自由時間にしてあげて、家でゆっくりするなり観光するなりしてもらい、夕方は団らんしながら英語のレッスン。家事も少し手伝ってもらえば毎日の生活にゆとりが出るかもしれません。

3.自分のプロジェクトの Web サイトを作りたいんだけど何からやっていいか……

例えば小さなペンションを経営していて、ペンションを紹介する Web サイトを作りたい。だけど知識がなくて、専門の会社に頼むと凄く高くて払えない……。

Workaway で IT 技術とデザインスキルのある人を募集しましょう。こればかりはスキルがある人でなければいけませんので、ちゃんとそのことを伝えてください。1日5時間、あなたの Web サイトのためだけに頭を悩ませてくれる仲間を得られるんです。こんなありがたいことはないですよ。

これって普通に専門企業に頼むと1日数万円も取られることなんです(僕が近い職種でした)。でもボランティアからしたら、宿も食費も高い日本にゆっくり滞在できて、しかもあなたと交流することで、日本をより知ることができる。

まとめ

1日数時間働くことで、タダで宿泊・食事ができる Workaway 、空き部屋と食事を提供するだけで、世界の人々と一緒に働けるWorkaway 、どちらの視点で見ても凄く面白い仕組みだと思います。

グローバル社会とか、日本人の英語力とか、外国に行くことがステータスになっている昨今ですが、その有力な選択肢のひとつとして Workaway を活用されてはいかがでしょうか?

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父の筆跡・秋明菊の花びら、ほか

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さて、ここまでEvernoteとScappleという2つのソフトウェアを紹介してきた。どちらも情報を集め、整理し、発想を広げるという目的で利用し、決して執筆用の道具ではない。そして、ようやく今日執筆の道具として使う2つのアプリケーションを紹介する。

  • iText Pro - 縦書き対応のテキストエディタであり、別名の無料版であるが縦書きで特定のフォーマットで書いている時に禁則処理がうまくいかず、iText Proに切り替えた。こちらはそういった意味では完璧に機能している。
  • Scrivener - こちらは英語圏では非常に有名な原稿オーガナイザー――という呼び方が的確かはわからないが、テキストエディタという言い方は不公平だと思う。はるかに多くの機能を持ち、執筆に関わるすべてのステージに対応しようとしてくれている。

b

iText Pro

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私の場合、小説を書く時は絶対に縦書きからは離れられない。縦書き、しかも原稿用紙の枚数を意識できるレイアウトでない限り、効率よく、気持ちよく、執筆に取り組めない。小説を書き始めた時、原稿用紙に手書きしていたのが癖になっているのかもしれないし、そうでなくても長さを原稿用紙の枚数で数える文化である小説の世界でそれを意識しないことは許されない気がする。

というわけで私が執筆に使う道具に絶対的に求める機能は2つ。

  1. 縦書き対応
  2. 柔軟なレイアウト設定

レイアウトは基本的に2つを気分で使い分けている。

  • 2段組・各段が20文字×40行 - これは紙1枚あたり原稿用紙換算でちょうど4枚になる。よく、原稿執筆を狙ったアプリで原稿用紙レイアウトでの執筆を売りにしているものがあるが(iText Proしかり)、パソコンで20文字×20文字のレイアウトで書くのは一覧性が悪いように思う。目が悪くなければこの形がお勧めだ。
  • 1段組・39文字×38行 - これは文庫本の形式に近い形式(だと思う)。ある日、手元の文庫本を見ながら近いレイアウトを作ってみたのだが、これが執筆をするうえで気持ちよかったのだ。普段見る原稿は文庫本形式が多いわけで、その形で書くのは書き心地が良かった。

これらの使い分けは完全に気分。最近は後者の文庫本形式がお気に入りだ。

iText Proへの要望がある。些細なことのように見えるが以下の機能が欲しいのだ。

  • 全画面化 - 最近のMac OSXアプリでは全画面化が進められている。集中して執筆するうえで非常に重要な機能だと思う。ぜひお願いしたい。
  • テンプレートの切り替えを容易にできるよう - 先ほど書いたように、書いている最中にレイアウトを変更することがある。文庫本レイアウトで書いていて、枚数を数えたくて原稿用紙モードにしたり、その逆もある。これが現在、手間なのだ。

Scrivener

Scrivener App
カテゴリ: 仕事効率化
価格: ¥5,400

次にこちらは何とも説明しがたいアプリなのだ。できたらまず他のサイトでScrivenerについて勉強してから読んで欲しいくらいなのだが、あまりにも投げやりなので、少しScrivenerの説明を書こう。

こいつは資料の管理、章や節の管理、アウトライン管理、執筆後の各種レイアウトへの出力などを一手にやってくれる統合執筆環境だ。たとえばアウトラインを作り、その各章を執筆し、最後に容易に前後を入れ替えたりすることができる。また各章の原稿が別のテキストファイルに別れる形となるため、大量の文章を毎回扱わなくて良いという意味でも、軽快に使えるソフトウェアだと思う。断言するが、もし私が英語圏のライターだったら、間違いなくScrivenerで書いていると思う。

欠点は致命的なのだが、縦書きができない。これだけの理由で執筆の中心にはなりえないのだが、それでもなおここで紹介しているのは工夫して使っているからなのだ。それがiText ProとScrivenerを同時に紹介している理由でもある。

Scrivenerは長い文章を章と節にわけて、ばらした章や節ごとに執筆するというスタイルになっている。だからScrivenerの標準的な使い方としては

  1. アウトラインを作る - つまり章や節を作る。これで物語の骨格ができあがるはずだ。
  2. 各章などを執筆する - 英語圏ならばScrivener上で書くことができる。エディタとしても出来は良いので、横書きで良い人ならば日本語でもお勧めだ。
  3. 各章を全部繋げて出力する - ePub形式やテキスト、PDFなど多様な形式で出力することができるので、Scrivenerで構想~執筆~電子書籍作成まで一元管理できる。

問題は上の2だ。私は横書きではかけないので、どうするかというとScrivener標準のシンクロ機能を使う。Scrivenerは内部のコンテンツを特定のフォルダに書き出して、適宜同期を取ってくれる機能がある。たとえば次のような事ができる。

  1. Scrivenerで少し執筆
  2. 同期する
  3. あるフォルダに出力されたファイルを別のテキストエディタで編集
  4. Scrivenerで3の変更を取り込む

この3の行程を私はiText Proでやっている。出力すると章ごとに別のファイルとして書き出されるので、書きたい章を見つけて開いて書けばいい。また、出力先をDropboxの対象フォルダにしておけば、iPhoneから編集することも当然可能だ。私の場合、iPhone(実際に持っているのはiPod)からの編集はしないが、読みながら文章を校正するときはiPhoneからやる。縦書きで読めて編集できるアプリがあるのだ(また別の機会に)。

まとめ

さて、このScrivenerとiText Proは必ず両方を使っているかというとそうではない。Scrivenerを使うのはあくまで長編の時だけ。短編・長編での手順の違いをまとめて締めくくろう。

短編

  1. Evernoteでプロットまで作成。場合によってはScappleだけで完結してしまうこともある。
  2. iText Proで執筆。

長編

  1. Evernoteであらすじくらいまで作る。
  2. Scrivenerでプロット・アウトラインにまで落とし込む
  3. iText Proで章ごとに執筆
  4. Scrivenerで全部繋げて出力

このScrivenerは好きだから使っているという感じだ。なかったらEvernoteですべてやるだろうが、長編の原稿ファイルを1つで管理するのはあまり好きではないので、自分でファイルを分けることになるだろう。その管理をやってくれているのがScrivenerという認識だ。

Scrivenerはテキストファイル以外ならば外部エディタを使うことができる。なんとも皮肉な話である。私はテキストファイルこそ、外部エディタを使いたいのに、だ。というわけでダメ元で開発元へ要望を投げてみた。まァ、すぐには無理だろうが、「文句や不満だけブログに書く」ような人にはなりたくないので、ちゃんとできることは行動に移そうというわけだ。

2013/11/03追記
開発元へ要望を投げたところ、こんな返事が返ってきた。

It's not really possible to allow users to edit files externally because it will lead to a lot of problems in Scrivener. However, Apple added vertical editing to the OS X text system a little while ago, and it's long been on my to-do list to implement it - it's fairly complicated as I need to fully update the page view to work with it, but I do really want to get this into a future version so to accommodate Japanese and other users.
http://www.literatureandlatte.com/forum/viewtopic.php?f=4&t=24868&p=163630&hilit=vertical#p163630

大意
テキストについては外部エディタを使うことを許した場合、Scrivener側で問題が多く、難しい。なんにせよ、AppleがOSXで縦書き対応したテキストシステムを作ってくれているからScrivenerも対応したいと思っているんだ。これは長いことToDoリストに入っているよ。ちょっとばかし複雑で、実装するには全部直さなきゃいけないんだ。将来のいつかのバージョンではぜひこれを実装して、日本人を含めた多くの人に使って欲しいんだ。

というわけで、外部エディタは使えないが、縦書きに対応するということ。期待して待つことにする。ちなみに、別の担当者からは代案として Folder Sync を使おうという提案があった。それがまさに私がやっていることだ。

追記:2015年4月7日

最近はiText Proではなく、Hagoromoというアプリを使っています。いい感じなので、お試しあれ。

旅する作家の道具箱 第6回 期待のHagoormoエディタ

お試しのつもりがいつの間にか1年以上使っていたHagoromoエディタのご紹介